Good job プロジェクト, インターン, はたらく力増量計画, ローカルではたらく, 未来の新たな”はたらくカタチ”

”枠”を一度とっぱらってみる

前回の投稿で「モノサシを変えてみる」大切さ、というのをお伝えしましたが、

そのように、職のためのスキルや就活情報よりも「シゴト選びのモノサシを変える」ことが大切であると

考えるに至ったのは、一つは、私たちが普段関わる中小企業の経営者や社員の皆さんの声を

聴いているから。

そしてもう一つは、自分自身のキャリアの道筋にも理由があると感じています。

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私は、「大学3年秋頃が就活解禁時期」と言われていた世代です。

当時はそれが当たり前。「そうしなきゃいけない」と思っていましたので、

秋(確か10月頃)周りと同様に就活をスタートし、求人サイトに登録して企業情報を眺めエントリーしたり、

合同説明会に参加したりしました。

私は最初から東京で就職しようという気持ちが強かったので、18きっぷという在来線乗り放題のチケット

を買い、月一回くらいのペースで東京に通った記憶があります。

幸い関東に姉や友人がいたので、宿代がかからない恵まれた状況にはありました。

貯めたアルバイト代はすべて就活資金となりましたが、そのことがむしろ「就活がんばっている自分」

を自己肯定する要因にもなっていました。

でも当時は、「就職氷河期」真っ只中。

受けた企業数は、今の学生たちに比べればさほどの数にはならないと思いますが、

それでもすべての企業から不採用通知が届くばかりの状況は、結構こたえました。

それまでどちらかというとあまり大きな挫折や失敗もありませんでしたが、

この時期は、他にも家族の病気などもあり、考えなければならないことが多くて、

でもあまり周りに相談することでもないなと思い、一人モヤモヤと過ごしていた記憶があります。

 

そういう中で自分が下した結論は、「就活をやめる」でした。

ある企業説明会の会場で、同じ色のスーツ・髪形・バックの同世代たちがゾロゾロと歩いているのを

見た時に、心底具合が悪くなってしまい(本当に貧血を起こしました)、

「自分はあの中の一人にはなれないし、なりたくない」という確信をもってしまったのです。

 

その後しばらくの間はぼーっと過ごしていたのであまり記憶もありませんが、

いろいろと心配してくださったゼミの先生と今後について話しているうちに、

「そういえば、社会保険労務士になりたいと考えていたんだ」ということを思い出し、

「社労士事務所を探して就職させてもらえないかあたってみよう」という意志が

急にメキメキと湧き上がってきたのでした。

就活を始める大学3年から私は労働法ゼミに所属しており、また、元来「はたらく」ことに関心が

高かったということもあって、社労士資格をとっていずれ事務所を開業したいと考えていた自分。

すっかり型通りの就活に染まり、そんなビジョンも忘れていましたが、改めてそれを思い出した時に、

急に光が見えたような気がしたのでした。

そこから先は、何件電話しても「新卒は採ってないから」「一人でやっている事務所なので」と

断られてばかりでしたが、不思議とそれに心傷つくことはありませんでした。

そして、ようやく探し当てた一社から面接をとの返事があり、真夏の暑さ厳しい東京に来て、

小さな町の喫茶店で、代表と面接をしたのでした。

それが、今私が勤めている会社です。

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この就活を振り返った時に、私は「(一般的な)就活をやめて良かった」と思っています。

就活をやめて、個としての長いキャリアを考えながらシゴトを探しはたらく場を探す。

そういう過程があったからこそ今の自分がいますし、私のキャリアはその過程がなければ出会って

いない人・生まれていない機会で成り立っているようなものです。

 

今、私の職場には、20代、30代のメンバーがいます。

皆、ココに入ってきた経緯はさまざまで、描く”あり方”もさまざまです。

資格をとって専門性をもって働きたい人。

将来経営をしたい人。

つながりを大切に持続的に働きたい人。

まずは成長してやりたいコトを創りたい人。

多様なメンバーに共通しているのは、実は「(一般的な)就活をしていない」という点だったりもします。

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学生時代のインターンを経て新卒入社したメンバー。

社労士事務所を探して大学卒業直前に門をたたいてきたメンバー。

新卒入社した大企業を辞めて、見習いからスタートしたメンバー。

皆それぞれに”未来のあり方”を模索しながら、それぞれのスピードでキャリアを歩んでいます。

何が正しい、こうすればばっちり、という答えはありませんが、

一つ言えるのは、

「就活という型を一度とっぱらってみて、自分にとっての”ありたい未来”がどういうものなのか、

そのためにどういうキャリアを歩んでいきたいのか、を考えて、進んでみた方が良い」

ということです。

そのための手段はたくさん生まれています。情報もたくさんあります。

IT技術の進化や価値観の変化、世の動きによって、キャリアの選択肢・キャリアを自ら創る

可能性は、大いに広がっているのです。


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